可愛いシモベ

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きれいな顔をしてる零ちゃんが凄むとみんなが黙った。 「一条先輩、すげえ迫力だな」 「生徒会長よりも迫力あるってよ。女子たちはみんな一条先輩に群がってる。来る者は拒まず、去る者は追わずがいいんだと」 零ちゃんはモテる。 ずっと前から周りにはたくさんの女の人がいた。 「中学ん時にな、あの娘を体育倉庫にイジメて閉じ込めたヤツらがいたんだと」 「へえ、それで?」 「次の日にはボコボコにされてロッカーに入ってたってよくある話」 一条先輩だけのシモベなんだと。 他の奴らがパシリに使おうとしたら埋められたって話。 と、ヒソヒソと噂してるのがよく聞こえなかった。 「ふみ、一年生はこの奥だ」 「うん」 階段を上がりかけた時に零ちゃんがいきなり腕を引っ張った。 「バカか、おまえ!」
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