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※
「可愛い子だな。あれ、誰だ?」
「深月ふみだよ。知らねえのかよ。俺なんかとっくに目をつけてたし」
真新しい制服に身を包んだふみは男子生徒の注目の的だった。
オレがいてもふみを眺める不躾な目が気に入らない。
入学式でオレの制服を着ているふみは、誰が見ても『オレのもの』って目印になった。
これで誰もふみには手を出さないだろう。
「まったく……あいつは」
かわいくて仕方ない。
これでもかってくらいイジメてやりたくなる。
涙目になればなるほど反対に守りたくもなる。
俺はドSか。
「さてと、さっきのパンツ見たやつらを絞めておかなきゃな」
ふみを狙ってた一年を葬るために立ち上がった───
【完】
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