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TWO
翌朝、サムは起床して早速、虫篭の中を見ると、虹彩が眼底の血液の色を透かせ瞳孔と共に淡紅色になり、体毛が真っ黒から真っ白になったネズミ、つまり黒ネズミが白ネズミに変貌しているのが分かった。
で、サムは人種差別に苦しむ黒人仲間を集めてそれを見せると、「OH!アメージング!」だの、「OH!アンビリバボー!」だの、「WOW!ザッツグレイト!」だのと黒人たちは口々に驚嘆の声を上げ、「真っ白になってる!あいつが言っていた訳が分かった!」と合点が行った。
「しかし、あいつを訪ねようにも居所が分からないよ!」と一人の黒人が言うと、「マジで受け止めてなかったからそこまで聞くのを忘れていた。しまった、オウマイゴット!」とサムが叫んだところで何処からともなく謎の男が黒いマントを翻しながらやって来てこう言った。
「どうだね、納得できたであろう!」
すると、黒人たちは驚きながら、「Hmmm!アイシー!」と納得して、「ユーアーグレイト!ギブミ―ザ・ピルズ!」だの、「ギブミーマイフレンド!」だのと口々に言った。
「よし、只でやる」と謎の男は言うと、サムに黒い丸薬が沢山入った薬瓶を与えた。「それを皆で分けよ。三つずつにだぞ!」
果たして黒人たちは喜んで言われた通りに三つずつに分けて飲んだ。
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