第0章

2/6
前へ
/7ページ
次へ
          『異世界召喚ってやつですね』  何分2人は喧嘩しているんだろう。  2人が話している中身は、私を呼んだこととかこの世界?の話のこと。  いい加減私もキレそうだった。 「あのさあ、いつまで言い争ってんの!?」  2人がギョッとした顔で私を見てきた。 「いい加減私に説明してくれても良くない?  だって、2人の話を聞く感じだと、これからを決めるのは私なんでしょ?  だから、いくらあんたたちが言い争っていようが、私に聞かないと拉致開かないじゃない。  バカなの?」  2人はポカーンとしていた。  やっちまった… 「すまなかった。君のことを何も考えていなかった。」 「おい、アース。いちいち言っていることが失礼だぞ。」  とりあえず私の右ななめ前に立っている長身の銀髪がアース。  アースの髪の毛は、女の子のようなボブで、可愛かった。 「アース、って呼べばいいのかしら。女の子?」 「僕、これでも男ですけど!!」  ムキになって言い返してきていて、年下みたいだった。 「そういえば、アースって何歳なの?」 「僕?もう300は超えてんじゃない?数えんのもやめたからなあ。」  300…    300!!?  私が今16だから、何歳上なの…???  私とアースのやりとりを横に、ノアはけらけら笑っていた。  左ななめ前に立っているアースより背が低いのがノア。  ノアの髪の毛は色がアースと同じで、綺麗だった。  後ろに縛っているのは、ノアだった。 「じゃあ、ノアは何歳なの?」 「俺は精霊だから、年齢はない。俺は昔から、エルフに仕える一族に誕生したから、アースに仕えている。  今までの生活が嫌とか、そういうことは思ったことはない。  あと、俺は今人間みたいな格好をしているが、普段はこんなではない。  いつもは、うーん。  きらめくゴマみたいな感じだ。」  きらめくゴマ……  表現が独特で、早くその姿が見てみたかった。  アースがちょっと違くなーい?ってぶつぶつ言っていた。  
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加