白い子と黒い子

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白い子と黒い子

ある日、目が覚めると白い子になっていました。 ある日、目が覚めると黒い子になっていました。 ――――――――――――――――――――― ある所に白い子と黒い子がいました。 白い子は黒い子が大好き。 いつも黒い子の後ろについて行きます。 でも黒い子は白い子を避けています。 黒い子は白い子に触らないよう気をつけています。 白い子が汚れてしまわないようするためです。 白い子は黒い子が優しい子だと分かっています。 決して自分には近づかないけど、私の歩く速さに合わせて歩いてくれます。 白い子が転けた時、決して手は貸さないけど歩くのをやめてくれます。 黒い子は白い子の家族を探しています。 2度と黒い子と会わないようにするために。 ある時、白い子は黒い子に触ってしまいました。 白い子の体はみるみる黒くなっていきました。 白い子は自分の体を取って、黒い子に渡しました。 黒い子の体はみるみる白くなっていきました。 ありえないことでした。 白が黒に染まることをはあっても、黒が白に染まることはありませんでした。 なぜなら、黒い子は誰にも愛されることがないから黒色なのです。 けれど、黒い子は白い子に愛されたので白色になりました。 逆に、白い子は黒い子の誰にも愛されない体を引き継ぎました。 白色になった黒い子は泣きました。 私のせいであなたは誰にも愛されなくなってしまう。 けれど、黒色になった白い子はそんなことはないよと言いました。 だってあなたが私を愛してくれるから。 2人は、決して触れ合う事は出来ません。 けれど、一緒にいることはできます。 いつまでも仲良く。
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