エピローグ

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ーーアメリカシアトル『ゾーイング』本社ーー 「成功したか?」 「はい、コックピットスクリーンに1/24秒の頻度で割り込ませた『バケモノ』の映像でサブミナル効果を起こさせ、パイロットに幻惑を見せて自らの操縦で空中分解をさせることに成功しました。これでJEJは再び原因不明の墜落を繰り返すことになります」 その男は最近手に入れたばかりのCEO執務室で部下の報告を聞きながら満足そうに頷いた。 「前回のJEJ墜落事件でゾーイングの前CEOも逮捕され、私にトップの座が転がり込んで来た。そして、今後の連続墜落でJEJの販売は地に落ちて私のゾーイング989が世界を席巻するだろう。正に一石二鳥だ。やはりビジネスは戦略的なアプローチが必要だな・・」 その男は窓の外に駐機している最新鋭機ゾーイング989を眺めながらニヤリと笑った。 彼の悪魔の様な表情は正に『バケモノ』そのものだった。 FIN
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