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4・モダン
そこには、見慣れたいつもの天井。
首を横に向けると、スマホが目覚ましアラームを容赦なく響かせている。
ほとんど無意識に手を伸ばし、アラームを停止させる。
これまで繰り返してきた毎朝のルーチンだ。
「夢、か――」
呟いて、ゆっくりと上体を起こす。
白の向こうで聞いた物事を思い出す。
胸を張って最後の時を迎えるには、俺の人生、まだまだ足りないな。
もっと生きて色々やらないと。
それと、会社に着いたら大沼さんに挨拶しよう。いつもより丁寧に。
そう思った。
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