プロポーズ

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401d8138-e6f7-4859-8789-4e4761233f40 「現実的に東京じゃなきゃホントの専門的な勉強できんし、仕事だってなかやん!」 今考えると、あれはただ東京っていう世界に憧れてただけなのかも知れないけど…あの頃はそう心から思ってた。 「こっちにも製作会社あるやろ!」 「福岡におったって…」 「できるやろ!」 「できんって!」 「ならわっちゃんも一緒に東京行こうよ」 「…」 アタシの目を睨みつけたまま、答えられなかったあなた。 「もういい!」 アタシは逃げるように走った。どうしてそうしたのかは分からない。気付いたら走り出していた。
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