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「き、聞こえているよ!」
キョーコちゃんが返事をした。私はびっくりしすぎていて声が出なかった。ここでキョーコちゃんの勇気に感心した。
『ふぉっふぉ。よかったよかった。ワガハイは雪の王国の国王、雪=ダルーマ』
雪=ダルーマと名乗った声は、声と同時に目の前の雪だるまが震えたような気がした。キョーコちゃんは怖がっていないらしく、むしろ興味津々で雪だるまをつんつんつついている。『アウチッ』と小さな声が聞こえてくるので声の主はこの雪だるま――もとい、雪=ダルーマで間違いないだろう。
『こんな姿で申し訳ないのだが、事態は一刻を争っている。……あー、つまり、力を貸して欲しいんだ』
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