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「どうしよう。雪を分けてくれだって」
「でも、久しぶりの雪だし、雪だるまも作ってないし……」
「キョーコちゃん、それは関係ないんじゃない?」
「でもでも! あっちゃんと一緒に外遊びするの久しぶりだったし……」
「キョーコちゃん……」
「あっちゃん、全然私と遊んでくれないし、遊んでてもつまんなそうだったから……。でも今日はすっごく楽しかったし……」
キョーコちゃんは寂しそうに俯く。そんな彼女を見てびっくりした。私よりも、別の友達と遊んでいる方が楽しそうにしていると思っていたんだけれど、どうも違っていたみたいだった。
「じゃあ、また雪が止んでも遊ぼうよ」
「雪遊び、しなくてもいいの?」
「いいよ、キョーコちゃんと一緒に遊びたい」
「あっちゃん……」
キョーコちゃんが嬉しそうに笑う。これで答えは決まりだ。
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