白の虚構 ~RPG 勇者Sの場合~

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 焼ける熱さと痛み。  すかさずイバンが、うずくまる俺に回復魔法を浴びせ、いくらか痛みが和らぐ。  瞬間、身をかわすが相手の攻撃が頬を掠める。  素早く構え直す。  剣と剣が交わり手首がジリジリ痛む。  一歩退き態勢を整え、意識を集中する。  そしてオレは必殺技を繰り出した。  先程の攻撃で傷を負っていた敵はこれが致命傷となった。断末魔の叫びを上げ、やがて息絶えた。    ファハドもグロい敵にとどめを刺し、残る飛行体もアンバーの放った雷攻撃で空中分解した。  しかし統一感の無い奴らだった。何が楽しくてつるんでるんだ?
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