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彼女の隣に座り、俺は静かに聞いていた。
「分かった。」
俺の返事に彼女は、安堵のタメ息を漏らし、満面の笑みを浮かべた。その笑みが俺の次の一言で凍った。
「で、あの人と何回した?」
どうせ嫉妬心丸出しの醜態を晒したのだ。
モヤモヤした疑問は最後まで詰めて、ハッキリさせ、今夜で終わりにしよう。
明日からは、彩也香と彼がどうだったなんて考えもしない。
彩也香とのバラ色の生活に戻る!
顔を赤らめ、視線を外す。
「そんな事、覚えてないよ…」
嘘だ。
彩也香は素面の時、記憶力が良い。
仕事でも、かなり前の案件を詳細に思い出せる。
「ふ~ん
俺の方が、多いよね?」
かなり答え易い質問にして、あ・げ・た。
「分からないよ…」
カチンときた。
初彼は新人同士だったから、短い付き合いだったと聞いてたのに、今の俺と同じ位ヤった!?
俯く彼女の頤を持ち上げ、目を見る。
「答えてよ、でないと辛くなるよ。」
そう言って、彼女の耳朶を甘噛む。
お仕置きのタイムの始まりだ。
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