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「あふっ …ふ、ふ」 彼女が弱い首筋や耳元に、ゆっくり舌を這わせ、口づけ甘噛む。 耳朶ではわざと、じゅるりと音を聞かせる様に舐め、しゃぶった。 俺の腕の中で身悶える彼女。 堪らん。 敢えて身体を離し、無表情と固い声で 「キスは一杯したの?」 「…反則だよ、元彼とのそんな事…」 「俺は聞いて、スッキリしたい。 だから教えて。」 チュッと唇に軽く触れる。 彩也香は戸惑いながら、 「普通だよ。」 何が? 「キスが?」 彼女の瞳を捕らえながら、伺った。 「そう!もう良いでしょ。」 ソファーから立ち去ろうとするので、手をとり 座らせた。 「で、何回?」 「もう!」 怒った顔も可愛い。 「1回?」 彼女の掌を舐めながら、その先の親指をパクリ。時間をかけてしゃぶった後 「2回?」 人差し指に移動する。今度は口に入れず舐めあげる。彩也香の目の前で見せつける。そうして、 「3回?」 彼女の中指の指先を噛む。 ああ、自分で始めといて理性が試されてる。 「4回?」 中指と薬指の間を舌先でチョロチョロとなぶる。 又、乱暴したくない。 握りしめた反対の手を口元にやり、怒った顔を崩さない様、取り繕ってた彩也香は、 「ギブ!ギブ! 誠一さんとの方が、多いに決まってんじゃん!」 「そう、良かった。」 俺の浮かべた笑みで、ホッと弛緩した彼女をソファーに押し倒した。
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