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「さあ、真王ちゃんのファッションショーも終わったことだし、真王ちゃん。行くわよっ!」
烏丸さんが魔王の手を掴んで外に行こうとする。
「わ、烏丸どこへ」
魔王は驚いた様子で言うと烏丸さんは振り返り、
「真王ちゃん、私のことは下の名前で呼んでねって言ったでしょ?私の名前、覚えてる?」
にっこりと笑う。
「確か、烏丸… 妃だったな」
自信なさげに言う魔王に対して、上機嫌の烏丸さん。
「そうそう、大正解~!だから、そう呼んでね。さぁ、いってごらん」
「……き、妃、どこへ行くのだ?」
「きゃあ、真王ちゃんの言い方と声が素敵。でも、行くのは畑よ、畑。真王ちゃんに手伝って欲しいことがあるの。その格好でちょうどいいから、行くわよ!」
と坂本が止める間もなく、魔王を連れ去って行った。
烏丸さんの下の名前…妃って言うのか…魔王と妃…ある意味お似合いだ、と思う坂本であった。
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