玄関開けたら…魔王とえ?

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玄関開けたら…魔王とえ?

今日は定時に終われたぞ、今日の夕飯何にしようかな…。 あ、魔王は嫌いなものとかあるのか? 朝はコーヒー牛乳化したコーヒーしか口にせずに烏丸さんに畑に連れていかれていたし。 まあ、帰って考えるか…。 車を家の横に停めて玄関開けたら…烏丸さんにもらった服をきちんと着ている魔王がいた……が…。 「……魔王、ただいま。魔王の手の中にいるちんまりいるのは……?」 「おかえり、坂本。こやつは我の使い魔だ。何故かこやつもここに来た」 手の中にスヤスヤと寝ているその黒い丸っこいのはよく見ると黒い竜。 使い魔…って黒い猫やカラス、フクロウとかじゃないのか? それとも美女じゃないのか? あれは漫画や小説のファンタジーな話なんだろうか? 坂本はそう思ったがあえて言わなかった。 で、冷静に玄関たたきを見ると…たくさんの野菜の入った収穫コンテナが3つ…。 「魔王、なんだこの野菜は」 「畑を手伝ったお礼にと妃が、持ってけって聞かなかったんだ。坂本の知り合いにでも分けるとよい」 「い、いやこの量はさすがに…。実家に送るか。実家なら知り合いお裾分けしてくれるだろうし」 とりあえず、実家に電話して野菜を送ることを連絡しておく。 実家のおふくろがでて、喜んでいた。 電話を切ると頭に重さが。 「重っ。なんだよ、一体…」 と坂本が頭に乗っかった物を両手で掴むと ひゃっ!と声がする。 目の前に掴んだものを持ってくると眼を潤ませた、先程まで魔王の手の中でスヤスヤと寝ていた使い魔の黒い竜。 「え、え?ボク食べてもおいしくありましぇ~んよ?」 「食べるつもりはないが?食べれるのか?」 プルプルて震えだした使い魔の竜。 「食べれましぇん。わぁーん、怖いよ魔王さま~」 あ、泣かした…マズイ。魔王に怒られそうだ。 ゆっくり魔王の方に振り向くと、魔王はため息をつきながら、 「そなたが気配を消していきなり坂本の頭に乗るからであろう?にしても、我の手の中でスヤスヤと寝るそなたはずいぶんと偉くなったものだな…」 と言った。 「わぁーん、魔王さまも怖い~」 使い魔がビー、ビーと、さらに泣いた。 「泣かなくていいよ、怖がらせるつもりはなかった。ごめんよ」 坂本が竜の背中をなでながらそういうと、 「優しいひどでよがっだ~」 泣きながらそう言った。
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