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これによってレイネの頭も冷えたようで、お土産選びは浜歩き後に持ち越しとなった。私もそこまで考えが追い付いていなかったから、2人が的確なアドバイスをくれて助かった。
「2人とも貴重な助言、感謝する」
「別に」
「いやいや、そんな大した事じゃないよー」
友達相手にちょっと偉そうな態度でのお礼はヒヤヒヤものだが、2人とコミュニケーションが取れているのは良い事だ。
お土産屋さんでの買い物を終えた私達は、美味しそうな匂いの漂うフードコートに後ろ髪引かれながらも、バスへと戻る事にした。
ただ、私はお財布に優しくて小腹を満たせそうな食べ物を買いたかったので、浮月さん達には先にバスへ行ってもらい、入り口近くのコンビニへ立ち寄った。レイネにも戻るよう促したけれど、「折角だから」と勝手についてきた。
集合時間まではあと5分少々ながら、コンビニにはまだ多くの生徒達が残っており、みんなバスで食べたお菓子の補充やお昼ご飯の調達に大忙しだ。
「あっ、タッキー」
「おっ、早川」
パンのコーナーで瀧本君の姿を見つけた。隣にはバスで彼の隣に座っていた有働君もいた。
「もうそろそろバスに戻る時間だね。ってタッキー、そんなに買うの!?」
彼は左腕に買い物かごを掛けていて、パンやおにぎりにジュースを山ほど詰め込んでいた。
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