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謝り続けるレイネにひるみっぱなしの茉莉子ちゃん、謝られている方が防戦一方という奇妙な光景だ。
「え、なになに? 茉莉子どしたの? 私もちゃんちかの独り言聞きたーい!」
「あたしもー!」
茉莉子ちゃんの異変に気付いた彼女の友達が秘密を聞きたいとせがむと、
「はーい、教えて欲しい人はこちらに一列でお並び下さーい!」
「行く行くー!」
「こら、やめなさい千佳!」
話したがりの千佳ちゃんは快く応じて一人一人の耳元で独り言を呟いた。こういう時の彼女は頼もしいような恐ろしいような、とにかく敵に回したくは無い。
「あー、はいはいそういう事かあ!」
「何それ、マジウケるんだけどw」
秘密を教えてもらった子達は、大いに納得したり意外な内容に爆笑したりとそれぞれ大きなリアクションで受け止めた。
「くぅ……、千佳の裏切者!」
秘密を暴露されてさらし者になった茉莉子ちゃんは、恥ずかしさで顔を真っ赤にし、こぶしを強く握りしめて怒りをこらえていた。
「あの、千佳ちゃん、そろそろ私にも教えてくれないかな……」
「えー!? 詩乃ちゃん本気でわかってないの?」
「うん、じらさないで早く教えてよ」
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