砂浜を飛び跳ねて

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レイネがボソッとつぶやきながら、横目で冷たい視線を投げかけた。一応みんなを引っ張りまわしてる自覚はあるのかな。 私がロングを食べきる頃にはみんなもほぼ食べ終わり、 「あー、ご飯食べたらだるくなっちゃったねぇ。飴ちゃんなめてのんびりしようよー」 少食なのに食べるのが遅い千佳ちゃんが最後に食べ終わり、食後に襲うだるさでベンチに寝そべっていた。 「食べてからすぐに動くのはイケない事なんで、ここはバスに乗ってらくちん作戦に変こ……」 歩く気を失ってしまった彼女の気持ちは結構わかるのだけれど、 「さあ、そろそろ行くとしよう」 意志の強いレイネは既に荷物を背負って東屋の外に出ており、 「はいはい」 「しょうがないわね……」 「えーと、カメラ持ったでしょ、上着はバッグに入れたでしょ……」 みんなもそれに続いて引き払ったので、 「やだー! 待ってー!!」 彼女も慌てて支度をして、砂浜へと飛び出して行くのだった。
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