ラストスパートの景色は

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「うわ、やっちまった! マジで申し訳ない!!」 スナイパーの彼もすぐに駆けつけ、男子同士のじゃれ合いにレイネを巻き込んでしまった事に対して、頭を下げて申し訳なさそうに謝った。 「ああ、大事無い」 「いや、天宮さん、こんなに濡れてて大丈夫じゃないと思うけど……」 特にケガは無かったとの事でレイネは広い心で彼を許したが、森田さんの言う通り、まずは水をかけられた事に対して怒るべきだと思う。 「サンキュ、マジで悔い改めるわ。海の家ついたらアイスおごるよ」 「お前なあ、食いもんでごまかそうとしてんじゃねーよw」 「大丈夫、そんなに気を遣わなくてもいい」 一瞬ヒヤッとしたけれどケガも無かったし、このまま和やかな雰囲気に包まれて丸く収まるだった。 「あ……、うわぁ、血! 血が……!?」 「はい……?」 急に、スナイパーの彼が青ざめた表情でレイネを指差した。 何を慌てているのかとその指が差す方を見ると、彼女ののシャツのおなか部分に100円玉くらいの大きさの赤いシミがじわりと広がっていた。 「タッキー! レイネちゃんがケガしちゃったよ!?」 「おい、お前大変な事しちまったんじゃねえか!?」 「いやいや、この銃にそんな殺傷能力無いはずだぞ!? えっ!? 何でだよ!?」 みんなに責められて、スナイパーの彼は自分の武器をしげしげと眺めては自問自答を繰り返し、パニック状態に陥った。
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