67人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわ、やっちまった! マジで申し訳ない!!」
スナイパーの彼もすぐに駆けつけ、男子同士のじゃれ合いにレイネを巻き込んでしまった事に対して、頭を下げて申し訳なさそうに謝った。
「ああ、大事無い」
「いや、天宮さん、こんなに濡れてて大丈夫じゃないと思うけど……」
特にケガは無かったとの事でレイネは広い心で彼を許したが、森田さんの言う通り、まずは水をかけられた事に対して怒るべきだと思う。
「サンキュ、マジで悔い改めるわ。海の家ついたらアイスおごるよ」
「お前なあ、食いもんでごまかそうとしてんじゃねーよw」
「大丈夫、そんなに気を遣わなくてもいい」
一瞬ヒヤッとしたけれどケガも無かったし、このまま和やかな雰囲気に包まれて丸く収まるはずだった。
「あ……、うわぁ、血! 血が……!?」
「はい……?」
急に、スナイパーの彼が青ざめた表情でレイネを指差した。
何を慌てているのかとその指が差す方を見ると、彼女ののシャツのおなか部分に100円玉くらいの大きさの赤いシミがじわりと広がっていた。
「タッキー! レイネちゃんがケガしちゃったよ!?」
「おい、お前大変な事しちまったんじゃねえか!?」
「いやいや、この銃にそんな殺傷能力無いはずだぞ!? えっ!? 何でだよ!?」
みんなに責められて、スナイパーの彼は自分の武器をしげしげと眺めては自問自答を繰り返し、パニック状態に陥った。
最初のコメントを投稿しよう!