ランチタイム

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「いてえな……。何すんだよ! 泣かすぞてめえ!」 「おい田中、やめとけって……」 立ち上がった田中君は、クールなキャラを完全に捨て去ってヤンキーのような怖い表情で凄み、グループの仲間が止めるのも聞かず千佳ちゃんの肩を乱暴につかんだ。 「うっせ! やってみろや!」 だが、それで引っ込むような彼女では無く、また彼の足に蹴りを入れてしまい、とうとう2人はつかみ合いのケンカに発展した。 「タッキー、止めに行こう!」 「もう、本当にしょうがねえなアイツはっ!!」 私達は急いで前側のドアから出て現場に急行した。周りの人達も2人を引き離そうとしているから、今の内ならなんとか止められるかもしれない。 ところが、人をかき分けて乱闘騒ぎに近づいたら、 「2人ともやめないか」 いつの間にかレイネが両者の間に入って、距離が近づかないように両手を広げて引き離していた。私達が教室で様子をうかがっている間に、後方のドアから廊下に出ていたようだ。 「レイネちゃん、悪いのはコイツだよ! コイツが勝手に写真を送るからこんなんなっちゃったんだから!」 「うるせえな! もらったもんをどうしようと俺の勝手だろ? やっちゃいけないって法律でもあんのか!」 2人とも周りの人達に取り押さえられているのに、なおも相手への怒りの言葉をぶつけつつ、手足を伸ばして攻撃を試みてさえいた。
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