岩場からのSOS

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森田さんと浮月さんにも促されて、男子チームは隣の座卓に食べ物を置き、千佳ちゃんも大人しく自分の席に戻った。どうせなら、私も2人みたいに落ち着いた雰囲気でケンカをなだめたかったな。 「タッキー、そのから揚げ1個ちょーだい?」 「ったく、しょうがねえなあ……。特別だぞ?」 「おいおい、そんなに沢山食い物あるんだから、1個くらいさっとあげろよ……。俺のもちょっとやるわ」 「ありがとー!」 その後はと言うと、さっきまでのケンカは何だったのかと思う程和気あいあいと過ごす事が出来た。千佳ちゃんの食いしん坊なおねだりにも瀧本君と有働くんは快く(?)応じていたし、 「へー、森田ちゃん、いいカメラ持ってんね!」 「前田君、カメラ詳しいの?」 「うん。俺、今度こづかい貯めて新しいカメラ買おうと思ってる」 森田さんは前田君がカメラ好きだと知って驚き、 「この地方ではイチゴの栽培が盛んなようだが、いつ頃始まったのであろうか」 「いつだったっけかな……、たぶん明治じゃね?」 「俺んちイチゴ作ってるからわかるぜ! まず……」 「ふむ、故に一大産地である、と……」 レイネは我が県でのイチゴ栽培の歴史を男子にたずね、実家がイチゴ農家の男子が講義を行っていた。内容は違えど、みんな交流を深める事が出来ているようだ。
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