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白石先生がにらみを利かせてくれたおかげで、原因となった彼らもクールダウンへと向かった。
「納得いかねえ……、元はと言えば、小望月が悪いんだぞ?」
「何だよ、2対1で攻撃してきたヒキョー者の癖に!」
「こら、仲良くしないと白石さんに言いつけちゃうぞ?」
「やーん、小野寺先生、肩揉んであげるから許してぇ! 男子はうちわで扇いで!」
「わかった!」
くすぶっていた残りの火種も、小野寺先生によって無事消し止められた。千佳ちゃん達は先生のもとにひざまづいて必死のおもてなしを始めた。
「うーん、苦しゅうないけど先生まだ安心出来ないなあ。もっと仲良しな所が見たいよねえ……」
肩をほぐされて少し表情の緩んだ先生だったが、これではまだ満足とはいかなかったようで、
「えー!? そうだ、ケースからジュース取ってみんなに回して乾杯しよ!」
「俺が全部ビンのフタ開けるから栓抜きプリーズ!」
「みんな持った!? それでは、A組とB組の友情にカンパーイ!」
「カ、カンパーイ!」
千佳ちゃんは仲良しアピールをすべく、みんなを巻き込み、ガチャガチャとビンを押し付け合いながら、やっつけの乾杯を行った。
「はい、大変よく出来ました。でも、またケンカしてビンで殴っちゃダメよ」
「先生、さすがにそれはしねーよ……」
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