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第4話 希望の扉
戦闘アプリを完成させて数日後、私達はライトからのお使いで廃墟になったデパートから武器になりそうな玩具を集める事をした。
しかしこの頃からライトの体調不良が続き、熱や下痢などに悩まされることとなった。
「ゴホゴホ。武器はなんとか完成した。後はお爺ちゃんから受け継いだデータを解析しないと僕らの生存率が1%になってしまう」
ライトは、気怠そうな身体に鞭を打ちながら夜遅くまで元ゲノムカンパニーの研究員だった祖父母が残したデータの解析を行っていた。
ガチャ
「ライト、とりあえず武器になりそうな玩具を大量に持ってきたよ」
「ありがとう‥‥ 」
「ちょっと大丈夫? 」
ライトの顔色が悪く心配した私は優しく背中を擦りながら休むように説得するが
「大丈夫だ。たちの悪い風邪を引いただけだ。とりあえずサキにキャリアを渡すから武器の大量生産をしてくれ」
私は不安な気持ちを抱きながらも与えられた任務を全うするため部屋を後にした。
「僕の体力も残り、32.195%だ。あと少しで解析が終わる。まだ死ぬわけにはいかないんだ」
ライトは何度もひどい咳をしながら再び作業を開始した。
一方私は、みんなで集めた玩具とキャリアをコードで繋いで戦闘アプリのインストール作業を行った。固唾を飲んで見守る仲間たちに囲まれ緊張で手を震わせながらアップロード作業を行うと
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