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「おはようございまーす!」
元気いっぱいの挨拶とともに、私はメニュー研究室のドアを開けた。
いつもより一本早い快速に乗れたし、今日こそは私が一番乗りって思っていたんだけど。
「おはよう、牧田さん。今日は早いのね」
穏やかで優しい声が答えてくれる。
メニュー担当チーフの安藤さつき主任だ。
「主任、毎日早いですねえ。いっつも一番に来てるじゃないですか」
「そう? バスの時間の都合よ。次のバスじゃ、遅刻しちゃうもの」
既定の白衣をきっちりと着こみ、ひとすじの乱れもなく髪の毛を全部白い帽子の中に押し込んでいても、安藤主任――さつきさんは、すっごく……すっごく、綺麗。
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