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新学期。
2年に進級した栗美 空 はドタバタと忙しそうに走り回っていた。
「宗一!なんでこんな大切な日に寝坊したの?」
「寝坊したのはお互い様じゃん!人に文句言わないで急がないと……」
朝から同室の高海 宗一 に文句を言いながら準備をしていた。
そう……2人とも今日から新学期がスタートするのに見事に寝坊してしまったのだ。
「もう出ないと……やばいよ!」
そう言いながら制服を整える。
「もう?早くない?」
「だって!時間通り来ないと健介達に置いていくって言われたもん!」
と言いながらカバンを持って靴を履いた。
「じゃあ行ってきまーす!」
そう言いながら廊下に出て下に降りると案の定あの3人がいた。
「遅いよ空?珍しく寝坊でもしたの?」
そう言いながら制服の乱れを整えてくれる優男……名前は桑原 健介。僕の唯一無二の幼なじみだ。そしてサッカー部の期待のエースらしい。イケメンで優しくて中学の時はモッテモテだった。
「ごめん……ありがとう!」
「そらちー遅い!どれだけ待ったと思ってるの?」
「ごめんって!許して〜」
「そらちー可愛いから許す☆」
こう言って軽そ〜に言ってのけるTheチャラ男って感じの男は九条 悟。チャラ男だが「男には興奮しない〜」と言って男には一切手を出してない。
そんな会話をしていると後ろからボスっと体重が掛かってきた。
「大河……重い……」
文句を言う僕を無視しながら体重をかけてる男は霧島 大河。物凄い喧嘩が強くて無愛想だけどスキンシップが多い。ツンデレ狼みたいなやつ。あんまりデレられた事ないけど。
「「「「「きゃぁぁぁぁぁ」」」」」
そんな事を思ってると案の定周りからの黄色い声や悲鳴があがった。
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