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ちょ、神ぃいいいいい!!?
何言っちゃってんの!? そんな危ない思想の持ち主押し付けられても困るんですけど!?
『幸い他にもクロリエとくっつけたいキャラはいるし、エドウィンはいいや~』
「ちょ、ま、神様? オーロラ様??」
『あ、ついでに君にかけた呪いも解いてあげる~』
「え、あの、それは有難いけど、いやそうじゃなく、」
『そんじゃあね~バイバーイ。もう君達に微塵も興味なくなったから次からは話しかけても応答しないから~』
「おいおいおいおい!! 神!? ふっざけんなよ!?」
『――――』
「いやマジで冗談やめて?? どうやってあんなヤツ対処しろと?? オーロラってば―――」
「ああ、キャディ。こんなところにいたんだ」
「ひ、ヒイイイイイ!!?」
必死にもう声が聞こえなくなってしまった神様に呼びかけていると、背後からポンと肩を叩かれた。
今一番聞きたくない声に全身が震え出して顔面蒼白で振り向くと、「キャディ足速いんだね。探しちゃったよ」とかなんとか極上の笑顔で言っている彼が。
え、エドウィン!!? いつの間に!!?
「ねえ、それより今僕じゃない男の名前を呼ぶ声がしたんだけど気のせい?」
「ヒィ!!!」
こっわ!! 怖い!!
いつからこの世界乙女ゲームじゃなくてホラーゲームになった?
ちょ、神様一回世界作り直した方がいいって!!
エドウィン正常に戻して!?
今度はちゃんと悪役令嬢頑張るからぁああ!!
「さっきからヒイヒイ言ってるけどどうしたの? キャディ、まさか僕が怖いの?」
「ヒッ……いや、そんなまさか、アハハ……」
「ふーん。まあいいけどね。僕のこと怖いなら、もう逃げないでね? 次そんなことしたら……悲しくて殺しちゃうかも」
ヒィイイイイイ!!!
いや、無理!! やっぱ無理!!!
そんな物騒なことテヘペロ顔で言う男と結婚なんてマジで無理だってば!!
「まあ……君がどう頑張ろうと、もう逃がすつもりはないけど」
ねえ、待って。
「―――僕からは逃げられないよ」
そのセリフ、私にはこうとしか聞こえないんですけど。
《エドウィンから逃げられない》
これ、もう転生するしかなくない?
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