玄関開けたら三分で異世界

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いやでもまて。よく考えろ私。ここはどこ私は誰。 落ち着いて5W1Hを考えよう。いつどこで誰が何をした。 いつ⇒今日の夕方 どこで⇒異世界ぽいとこで 誰が⇒私が 何をした⇒途方に暮れた 以上。ごだぶりゅーいちえいちありがとう。きみのおかげで冷静になれた。 今の私のこの状況が分かった。これ異世界トリップとかいうやつだ。 大学の友達にそういうのやたら好きな子がいて漫画やラノベやアニメDVDを借りたことあるわ。友達の、ハッスルしながら早口で喋る萌え語りに相槌しながら、漫喫でスライムが魔王になる漫画とアニメを鑑賞してしまったのも思い出っちゃ思い出。 …て、だからそれはお話の中の話であって現実には有り得ないことじゃね?! でも今、確実に私の身に降りかかっているこの現実は…異世界に来ちゃったというやつか。喚ばれた覚えはない。もし喚ばれたんなら説明なく放置とか有り得ない。 こんな自由意思の確認もない現実拒否したいわ。私に拒否権はないのか。 いきなりか。 「…家に帰れるのかなあ?」 私は漠然と考える。 今見たばかり。ドアの向こうは異世界。見たことない世界。 私の知っている夕暮れの日本は何処…。 玄関開けたら三分で異世界トリップなんてふざけてる。 三分というのは体感時間だ。細かくつっこんではいけない。
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