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一枚の写真
田舎のおじいちゃんが亡くなって、パート勤めの母から遺品の整理をするおばあちゃんを手伝ってくれるよう頼まれた。
週末に電車を乗り継いで母の実家に行くと、おじいちゃんを喪くして消沈しているかと思ったおばあちゃんは、意外に元気に僕を出迎えてくれた。
「おばあちゃん、手伝いに来たよ」
玄関の引き戸をガラリと開けて言った僕に、「ありがとうね」とおばあちゃんはにっこりと笑って見せた。
「どこから、片付けたらいい?」
靴を脱いで家の中へ足を踏み入れながら尋ねると、
「そうね…おじいちゃんの書斎をお願いしてもいい?」
と、おばあちゃんが応えた。
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