両親とのおもひで

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そう言って走り寄る未羽だったが―― 「――…あれ?」 未羽はお父さんに触れることも叶わず、すり抜けてしまった。 どうして? と思っていると、隣から声が聞こえてきた。 「これはただ思い出を再生しているだけなので、触れられないんです。残念な思いをさせてしまったかとも思いますが、未来は変えられないものなんですよ」 いつの間にか隣にいた青年を一瞥し、 「そう、ですか……」 と残念そうに、悲しそうにつぶやいた。 そうしていると、未羽の声と思われる声が近づいてくる。 「パパ待ってよ~! 私も入る!」 「私だ……」
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