14人が本棚に入れています
本棚に追加
そう言って走り寄る未羽だったが――
「――…あれ?」
未羽はお父さんに触れることも叶わず、すり抜けてしまった。
どうして? と思っていると、隣から声が聞こえてきた。
「これはただ思い出を再生しているだけなので、触れられないんです。残念な思いをさせてしまったかとも思いますが、未来は変えられないものなんですよ」
いつの間にか隣にいた青年を一瞥し、
「そう、ですか……」
と残念そうに、悲しそうにつぶやいた。
そうしていると、未羽の声と思われる声が近づいてくる。
「パパ待ってよ~! 私も入る!」
「私だ……」
最初のコメントを投稿しよう!