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あの日のこと
空から降り続く雨、みんなはどう思うだろうか。
恵みの雨という人も少なくないだろう。確かに、豊富な水がなければ作物も育たないし、生活の様々なところで水は必要不可欠である。でも、多くの人々が思う雨のイメージは行動が制限されたりするので憂鬱に感じることが多いだろう。
そして、自分にとっては悲しみの雨と感じる人もいるだろう。地元のその公園、ある場所に灯された火は見る人にとってどういう意味か考えさせられる。
悲しみの雨、そして祈りの火……。
この日の追悼式、灯籠に灯された火はあの日を生き延びた人々が伝えたい思いが込められている。
あの日のことが忘れられてしまう、そんな危機感がある女性アナウンサーの心を動かした。これまで口をつぐんだその女性は25年の歳月を経て、マイクの前であの日のことを口にした。
在阪局で震災報道に携わるか、キー局でオリンピックに携わるか、最終的に選んだのは後者のほうである。
もちろんその選択は間違っていないし、局アナをやめてフリーになった現在でもそれは変わっていない。
けれども、局アナ時代に東日本大震災の取材を行ううちに脳裏によぎったのは、やはり高校時代に起こったあの日の出来事である。
放送局という重荷が外れたそのアナウンサーは、あの日の悲劇を二度と繰り返してはならないという自分の思いをマイクを通して伝えようとしている。
(※)当作品は2020年1月17日にtwitter上で発表したものです。
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