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いや、だからさ。
あんたの話の振り方が悪いんじゃないの、と思いながら、七月は椅子を揺らした。
っていうか、みんな、振り返ってるし。
最近――
非常に不愉快なことに、私と三橋が付き合っているという噂が流れていることを知っている。
こいつのこのキレ方を見て、ただ一緒に居るというだけで、よくそういう噂を立てられるものだなと思う。
そういう発想をする人間の顔を見てみたい、と思ったとき、それらしき人物を教室の戸口に見た。
隣のクラスの牧田陽菜と、その友人たちだ。
友人の方が、ね? とかこちらを見ながら、彼女に囁いているようだ。
何が、ね、だ、と七月は思う。
自分が見ているのに気づき、陽菜はこちらを睨んでいるようだったが。
いやいや、貴女の真の敵はエセ情報と、面白がって貴女の心をかき乱している貴女のお友だちですよ……と七月は思っていた。
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