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「聞いてんのか?」
三橋の声に、陽菜たちを見たまま、
「聞きたくはないけど、耳に入ってる」
と答える。
三橋よ。
私があっちを見てるのに気づいて、視線を追ってみたりはしないのか。
男ってのは、結構、周りが見えてないというか。
いや、こいつがか? と思う。
自分が話したいことがあるときには、周りにまで注意を払わないのだろうかな。
まあ、いい、と七月は思った。
陽菜の今の醜悪な顔を三橋に見せたくはなかったからだ。
自分だったら、嫌だな、と思うから。
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