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「いや、あの人、後からよく考えたら、かなりの男前だったなと思ってさ!」
「死んでるけどね、たぶん……。
千二百年くらい前に」
という呟きをかき消す勢いで、
「誰が男前なの?」
と、すぐそういう話に入ってくる沙智と時子が湧いてきた。
盛り上がる三人に水をさすように七月は言う。
「いや~、あんたたちの好みがわかんないわ~。
いつも騒いでる人たちと全然タイプ違わない?」
弥生が、はあ!? という顔で振り向く。
「いいじゃないのよ。
飢えてんのよっ、目の保養になるいい男にっ。
なによ、あんた、自分は学園一の男前を持ってっといてっ!」
声がでかいわ、この莫迦たれがっ。
と弥生の口を塞ごうとしたが、遅かった。
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