涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 2 番外編2

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涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 2 番外編2

 ○○霊園  風「美優花、涼優花、風優花……どうかな? 苺のショートケーキを作って来たんだけど、美味しいかな?」  涼也side  俺達五人、さくらの家での誕生日パーティーの後、○○ 霊園にお参りに来てた。  風ちゃんは『不安が襲って来て』 心情吐露してくれて。それぞれの実家を訪問した後から、再び厨房に入ってケーキ作りを再開したの。  少し吹っ切れたのかな? それにしても。精神的なものでさ。味に微妙な差を生まないか? って、心配してた風ちゃんだけど。  それは稀有でしかなくてさ。  毎回さすがのクオリティーのケーキを作上げてさ。 四人で一安心してたの。  英士side  さくらの家から、依頼を受けたりして。風ちゃんも少しずつ安定して来てさ。  5人で『前進あるのみ!』で。フリージアには活気が戻ってさ。楽しくて仕方なかったんだ。  さくらの家での風ちゃんの涙……  とてもデリケートな部分だからね……  手を合わせている、風ちゃんの後ろ姿を。四人で心配しながら見つめてた。  心紀side  かなり長い時間を手合わせてた風。そして。  風「美優花、涼優花、風優花…… 俺『世界的パティシエになる!』って夢を語って来たけど……『 皆が幸せになるケーキを作るパティシエになる!』 夢が変わったんだ。 応援してくれる? 見守っていてね」  優しく、美優花さん、涼優花ちゃん、風優花ちゃんに…… 語りかけたんだ。  倫「泣くなよ。心紀にぃ」  涙腺崩壊の俺にツッコんで来た倫。  心紀「倫も泣いてんじゃん」  倫「英士くんと、涼也くんも泣いてるし」  倫の返しに。  涼也「涙も出ますって」  英士「ヤバいっす」  涼也くん、英士くんも返してくれて。  ウフフ。  風が、肩を震わせて笑ってる。  風「ゴメンね。心配かけて。少し前から抱き初めた夢なんだ。さくらの家の子供達に会って。その夢が固まった。 一緒に夢を見てくれる?」  英士.涼也.心紀.倫「当たり前じゃん! 一緒に同じ夢を見よう!」  四人で返すと、風は後ろを振り返り。  風「ありがとう」  って言ったんだ。  ──  -風のアパート-  倫side  心紀「俺は、スーパーパティシエ。兼、スーパー売り子さんになる!」  また、心紀にぃは……  倫「ミラクルパティシエ。兼、ミラクル売り子さん……だろ?」  思わずツッコんでた。  心紀「倫! どういう意味だよっ?」  風「アハハ! 心紀にぃ、倫にぃに言われちゃったね。リョウなら分かるけどね」  涼也「風ちゃん? ひどいよ。まぁ、心紀さんに先言われちゃったけど」  ツボに入ったらしい、風に涼也くんが返して。  英士「タイミング逸したぁ」  風「残念だったね。エイ」  英士くんも、 面白おかしく乗ってきて。  心紀「涼也くん! 英士くん!」  心紀にぃが叫ぶと。  風「心紀にぃなら、スーパーパティシエ。兼、スーパー売り子さんになれるよ」  心紀「やっぱり、風は優しいねぇ。風だけだよぉ。俺に優しいの」  そんなやりとりも楽しくて。  風side  お墓でチョっと煩くしちゃったなぁ。と反省しつつ。  風「真面目な話、倫にぃの夢は?」  倫「俺はどうしても、固定概念にとらわれてさ。遊びってもんが出来ないの。 アレルギーのある子供達や、甘い物が苦手な人達でも食べれるケーキとかさ。 臨機応変に対応できるパティシエになりたい」  風「人一倍優しい倫にぃなら、スーパー優しいパティシエになれるよ」  英士「オイラは、風ちゃんのクオリティの高さを見て。技術的にマダマダだなって。早く追い付けるように頑張る事かな」  涼也「俺も同じ答えなんです。早く確かな技術を身に付けて、風ちゃんに追い付いて。それから夢をみ見ようかなって」  風「リョウ、 エイ! ダメだよそれじゃ! 技術を磨くのが駄目って事じゃないよ。ケーキ作りを始めたのが遅かった。っていうハンディも確かにあるけどさ。幼い頃からケーキ作り始めても芽の出ない人もいるはずなんだ。多分。エイとリョウの技術は確かだよ。でも、そこで立ち止まっちゃダメだ! 俺に追い付くまでを目標に定めたちゃダメ! いつかは、俺を追い越す! っていう気概を持って頑張ってくれなきゃ!」  涙がポロポロ出て来た。  英士「ゴメンね風ちゃん、ごめんなさい」  涼也「ゴメンね風ちゃん、ごめんなさい」  リョウとエイも泣いちゃった。オマケに心紀にぃと倫にぃまで。  風「俺、今偉そうな事言っちゃったけど、すぐ迷っちゃうんだ。 弱気の虫が出て逃げ出しそうになった時、リョウ、エイ、心紀にぃ、倫にぃ、俺に説教して。そしたらまた俺頑張れるから! 五人の夢『スーパーパティシエ。兼、スーパー売り子さん、兼、優しいパティシエ、兼、確かな技術のパティシエ。の高いクオリティ集団』になれるように、助け合いながら、頑張って行こうね!」  涼也.英士.心紀.倫「長ぇタイトルの夢だなぁ……けど、了解でーす!」  ぷっ  四人のツッコミが嬉しかったんだ。  ──  美優花、涼優花、風優花…… これからもずっと愛してるよ……エイ、リョウ、心紀にぃ、倫にぃ達、四人で交わした約束を叶えれば。美優花、涼優花、風優花と四人で交わした『世界一のパティシエ』になる夢も叶うよね……  美優花、涼優花、風優花…… ありがとう。これからも見守っていてね!   俺、頑張るから!  ~終わり~
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