好きじゃないけど、結婚しましょう。

突然の出来事

突然、坂本先輩から食事に誘われた。
今日は、珍しく個室のある居酒屋だ。
先輩がビールをいっきに飲んで話し始めた。
「最近、忙しくてごめん。」
「別に謝ることじゃないよ。」

「実は、４月から大阪に行くことになった。それで、仕事が立て込んでたんだ。」
.... なんて言えば良いんだろう。
言葉が思いつかない。
それは、遠距離恋愛をしょう。ということか？
それとも、別れ話か？
「真由美、悪いんだけど.... 」
はい、覚悟はできてます。
ビールを一口飲んだ。

「俺と大阪に行こう。」
ﾌﾞｯ、飲んでたビールを吹き出した。
おしぼりで口をふきながらきいた。
「どういうこと？」

「真由美、結婚して一緒に大阪に行こう」
.... 予定外で返事が見つからない。
「えーと」
「わかってる。そこまで好きじゃないんだろ。」
「はい。」
「それでもいいよ。ゆっくり好きになってくれれば。」
真剣な坂本先輩の言葉に心が揺れた。

「わかりました。えっと、
好きじゃないけど結婚しましょう！」