コニ星にバケモノがやってきた。

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「それでは、奴を起こします」 ランバードの一言に緊張が走る。 ランバードは麻酔でよく眠っている、長官曰くバケモノに迷う事なく近づいた。 長官と隊員達は、自分達よりずっと大きなバケモノに腰が引けて、少し離れた場所から見守っている。 「おーい、ランバード! 本当に大丈夫かー? 応援部隊を呼ぼうかー?」 オロオロする長官に一礼し、「必要ありません」とだけ告げると、ランバードは、いきなり大声を張り上げた。 「いつまで寝ている! さっさと起きろ!」 バケモノはその怒声に小さく呻くものの、まだスヤスヤと眠っている。 「まったくオマエは毎回毎回! とっとと起きて長官達にご挨拶しないか!」 ランバードは更に怒鳴ると、彼の10倍はあろう巨大バケモノの顔に、思いっきりパンチを入れた。 ヒィィッ!!! 叫んだのは、その様子を見ていた長官達だった。 そんな事をして大丈夫なのか? 暴れだしたりしないのか? そう言いたげに口をパクパクさせているのだが、ランバードの蛮行は容赦なく続く。 「早く起きろ! このウスノロめ! グズグズするな!」 ワザと耳元で大声を出し、頭部を容赦なく殴りつけるというバイオレンス。 それでも中々目を覚まさない事に怒ったランバードは、あろうことかバケモノの顔を両手で押さえつけ、その鼻先を何度も足で蹴った。 長官達は青ざめていた。 いくらなんでもやりすぎだ。 あんなに大きなバケモノが暴れだしたら手に負えない。 ランバードは仕事熱心で、優しく真面目な青年だったはず。 それがあんなにも乱暴者になってしまった。 異星での潜入任務が彼を変えてしまったのだろうか?
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