declaration

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結局、梨乃の親と親しい河合先生が梨乃の親に聞いてみるとのことになった。 河合「サイアク、梨乃の親がアレクに口止めすればいいだろ?まぁ、たまには後輩に悪戯電話でもしてやるか。アイツ…元気にしてっかなぁ…ハハッ…」 後輩ということは梨乃の母親に電話をするということだろうか。 この調子だと今日にでもしそうな勢いだ。 奏多「あの、今日、梨乃実家に帰ってるんで、梨乃がいない時の方が良いかと……」 河合「分かってるって。俺も忙しいからかけても22時とか平気で超えるだろうし。まぁ、任せとけ。」 さすがに22時超えるとなると梨乃もマンションに戻っている頃か。 だとすれば大丈夫だろう。 河合「しっかし、おまえと付き合ってると誤解したのか。あの転校生も何を見てそう思ったのか。けどよぉ、ちょっと嬉しかったんじゃねーの?おまえ?」 奏多「…っ……なっ……そんなことはっ……」 河合「あれあれ?図星か?まぁな。会長だもんな。叶わねー恋でもそんな風に見られるとまんざらでもねーよな。ん、理解(わか)る……」 完全に先生に揶揄われている。 だけど、先生の言うように図星であるが故、思いっきり否定できない。 河合「叶わない恋……まぁ、青春だわ。俺も戻りてぇ……」 いつの間にか先生自身の話になっている。 いつまでも続きそうな勢い――― その時だった。 体育館の外にバスケ部の連中が空気を吸いに出てきた。 その中にいたアレクと目が合った。 鋭い視線―――…… !!
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