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ひととおり跡をつけ終えた彼。
満足げな笑みを浮かべながらをベッドへ連れていくと彼は私を組み敷いた。
祐「…ようやく梨乃を抱ける……」
あの事件の夜、私たちは結ばれるはずだった。
ところがだ。
ワケあってまだ私たちはひとつになっていない。
祐「……いいよね?」
コクリと頷けば彼が間髪なく私を求めてくる。
はだけたパジャマを更に乱れさせ彼が私の胸に顔を埋め愛撫を繰り返す。
梨乃「…ぁ……んん……ゆうちゃ……ぁ…っ…」
この瞬間を待っていた。
彼もまた同じ気持ちだったのだろう。
祐「…今日は……最後までするから覚悟して?」
覚悟なんてとうにできている。
いつもよりも余裕が無さそうに思えるのは気のせいだろうか。
荒々しい息遣いが男を感じさせる。
私の太腿にあたる『彼自身』は熱を帯び主張している。
(…っ……私……今日こそゆうちゃんと……)
祐「…緊張しなくて大丈夫……」
私の心のうちなどお見通し。
あやすように私の髪の毛を撫でその瞳を私に向けた。
祐「…俺に全部委ねればいい……」
唇を重ねた。
角度を変えて何度も私を貪る。
次第に深くなるキス。
そのキスに私もまた応えながら、私は彼に溺れていった。
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