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意識を失ったそのママを目覚めさせたのはなんとゆうちゃんだと言う。
根本「いつも穏やかな祐さんが『起きろ!』って何度も…このフロア中に声が聴こえるんじゃないかって…」
周りのドクターも驚くほどの声を張り上げたゆうちゃん。
その声が聴こえたのだろう。
ママは意識を取り戻して――…
根本「そんな感じだったから産後、回復が遅かったのよね。で、その間、まだ到着していないダンナさんの代わりに祐さんが奮闘しちゃって。慣れない手つきで代理パパやってたのよ?貴方を愛おしそうに見つめて一時も離れずに付き添って……ふふ……懐かしい…」
初めて聞く彼との出逢い。
もしかすると生まれて一番最初に感じた温もりは彼?
だから、私は彼の体温に安心感を覚えているのだろうか。
幼い頃から彼の傍にいることが当然だった私。
彼が傍にいないと不安が押し寄せる。
もちろんママに抱っこしてもらっていた時も安心感はあった。
だけど、彼が傍にいるだけで私は穏やかでいられた。
根本「おむつ替えなんかもやってた。男性が率先してやるなんて、しかも自分の子供でもないのに感心したものよ。」
そういえば、この前ゆうちゃんも言っていた。
私のアノ部分だっておむつ替えをしている時から知っているって。
妙に生々しい分、恥ずかしかった。
根本「本当に大切にされているなって。梨乃さんのお父様が来るまで本当のパパのように接しててね。もちろん愛梨さんのことも気遣っていて、梨乃さんに『必ず君のママは守るから』って…」
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