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それは自分達の首を絞めるようなもの。
まして、こんな最重要秘密事項みたいなことを自ら口になどするだろうか。
河合「まーな。普通は言わねーよな。」
梨乃に関しては絶対にそれはないと俺は確信している。
それは梨乃がアレクのことを好意的に思っていないからだ。
アレクを見るあの冷たい目を見れば、まずあり得ない。
奏多「少なくとも梨乃は絶対にないです。でもだからといって大泉さんが言うとも…」
河合「…いや、大泉はないとは言い切れねーんじゃねーかな。つか、逆にあり得る気もすんだよな、俺は…」
長い付き合いだからこそ、そういう可能性も否定できないと言っているのは理解るが、俺にしてみれば理解出来かねる。
河合「歓迎会した時にアイツも来ていたらしいしな。万が一、大泉が話したとして……だとしたら何か考えがあるんだろ。ま、また聞いてみるわ。おまえも誤解されたままだといろいろやりにくいだろうしよ…ククッ…」
このままでは以前のように他の生徒達にまた誤解をされてしまう。
アレクが何か口走ってしまう前に俺はこの誤解を解かなければならない。
だからといって正面突破で関係を否定しても信じてもらえないだろう。
信じてもらえたとして、そうなると相手は誰だと詰め寄ってくる可能性大。
親友なら知っていて当然ではと聞かれたら俺はどう答えればいいのか。
否定するならそれなりに詰めておかなければいけない。
とりあえず今は河合先生が大泉さんに確認するのを待つしかないだろう。
と、その時だった。
河合「…おっ……会長のお出ましか…フッ…」
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