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その声に顔を上げると転校生と目が合った。
よく見れば、生粋の日本人とは少し違う顔立ち。
ハーフだろうか。
でも日本にこんな知り合いいただろうか。
転校生「That’s for sure !」
駆け寄るとその転校生はいきなり私をハグした。
その瞬間、周りから悲鳴にも似たような声が。
と同時に瞬時に私は転校生を押し退けた。
梨乃「Do not touch ! Who are you?」
転校生「Are you serious? It's me.It's Alex. Did you forget? 」
その名前を過去の記憶から手繰り寄せるが、一向に思い出せない。
一体私はこの人とどこで会ったのだろうか。
アレックス「What should I say? Ah! Your daddy's colleague…」
梨乃「Don't say anything more !」
すぐさま私は彼の言葉を遮った。
私の記憶の片隅にあったその記憶がその言葉によって蘇ってくる。
(…うそ……でしょ………)
空気を読んだのだろう。
彼が言った。
アレックス「Rino……Alright……later! 」
向けられた意味深な笑み━━━
それは……悪夢とも言うべき瞬間だった。
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