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梨乃「同じクラスなだけだよ。」
私は即答していた。
絶対に、あの天敵『アレク』との関係など知られてはいけない。
麗華「そうなんですね。あ、他の人にしたのかな。あ…あれ?河合先生……」
麗華の目線を追うと、そこには河合がいた。
河合は私たちのいる体育館の反対側にいる。
見れば河合は『ちょっとこい』と言わんばかりに手招きをしている!?
麗華「先輩、呼ばれてますね……」
普通なら今の時間帯は陸上部の練習で運動場にいるはずの河合。
良からぬことが起こる気配――…
梨乃「…ごめん。麗華。ちょっと行ってくるよ。」
麗華「分かりました。先輩たちには伝えておきます。」
河合が教官室の方へ『こい』と指さす。
逃げられそうもない。
仕方なく、私は指示されるがまま教官室へと向かった。
教官室へ行くと他の教師陣は出払っていた。
教官室の奥にある部屋のドアが少し開いてある。
河合がいるのはそこで間違いない。
そのままその部屋へ足を向ければ、河合の声が聴こえてくる。
河合「こっちだ。入ってこい。」
言われるままその部屋へと足を踏み入れると、そこには驚くべき人がいた。
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