訪問者

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結局そのまま私はパパに実家へ連行された。 一応気を利かせてくれたのか、パパは私とゆうちゃんの関係(こと)は話していないという。 彼と二人で暮らしているということも――― 力「ファインプレーだろ?」 何がファインプレーなのか。 口外しないのは当然のこと。 それにパパ自身あまり口にしたくないというのが本音ではなかろうか。 家に着くとママが急いで玄関にやってきた。 ママ「梨乃、おかえり。今日も遅かったわね。あ、荷物……」 そう言って私の荷物を取り上げるといそいそと二階の私の部屋へと向かっていく。 これはママなりの私への配慮だろうか。 ママ「ほら、早く、梨乃。」 そう言って着物をきたまま器用に階段を駆けていく。 見ればもう階段を上り終えている。 ママは相変わらずフットワークが軽い。 ママ自ら二階へ行くということはおそらく私に話があるのだろう。 梨乃「今行く……」 私もまた急いでママを追いかけるようにして二階へと向かった。
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