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歓迎会が始まって一時間ほど経った頃だろうか。
愛梨「愛斗?そろそろ寝る時間だよね。あ、梨乃、愛斗を部屋に連れていってくれる?」
やっとこの瞬間がきた。
愛斗「えー!せっかくマイク選手がいるのに…ねぇ、あと少しだけいいよね?」
愛梨「そうね。でも、明日は野球の練習もあるでしょ?睡眠不足だと体力持たないわよ?」
弟の愛斗は少年野球をしている。
明日は学校が終わり次第、練習がある日だ。
愛斗「んー…あと30分だけ!ね?ママいいでしょ?」
そこにマイク選手が助け船。
マイク「Manato、キミもパパのような偉大な選手になりたいのなら睡眠はしっかりとるべきだ。あぁ、そうだ。それなら明日の朝、一緒にキャッチボールをしよう?Tsutomuの子のボールを受けてみたい。どうだい?」
愛斗は目を輝かせた。
愛斗「本当に?だったら僕、すぐにベッドに入るよ。分かった。お姉ちゃん、早く!ほらっ!」
誰もが知るスーパースターがキャッチボールをしてくれる。
相当嬉しかったのだろう。
愛斗はすぐに立ち上がった。
愛斗「じゃ、マイク、アレク、おやすみなさい。あ…グッナイ…だっけ?えへへ…」
少し照れ臭そうに手を振る愛斗は我が弟ながら可愛いと思う。
梨乃「じゃ、ママ、私、愛斗寝かせてくる。そのまま勉強するから……」
それはママと示し合わせた合図。
愛斗をベッドへ行かせたら私はその足でマンションへ戻る予定だ。
愛梨「分かったわ。ん、おやすみなさい。」
梨乃「うん。おやすみ。あ、マイク……Take your time!」
そう言ってマイクにハグし、私は愛斗を追うようにしてその場を去った。
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