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気がつくとドアのところにアレクが立っていた。
梨乃「…え……アレク?ちょ……勝手に入らないでよ?」
了承を得ることもなく、アレクは私の部屋へと足を踏み入れた。
アレク「ここが梨乃の部屋……んー……凄く片付いているよね。日本の部屋ってこんな感じなのかな?」
ゆうちゃんと一緒にマンションに住み始めて、必要最小限のものしかここには置いていない。
これ以上ヘタに詮索されるわけにはいかない。
梨乃「なんでこんなところにいるのよ。トイレなら下よ?もう、女性の部屋に断りもなしで入ってこないでよ?今から着替えるの、出ていって。」
そう言ってアレクを追い出そうとしたその瞬間、
アレク「…そんな風には見えないんだけどな……」
アレクの視線は私の握りしめる荷物へ。
梨乃「邪魔だから移動させようとしていただけよ。」
そう言って、床へそれを置いたその時だった。
アレク「…今日……Rinoと一緒にいたのって『ユウ』だよね?」
アレクは確かめるような目で私を覗き込む。
アレク「…ユウ……オオイズミ……オオイズミgroupのCEO……彼って確かロスにいた時に梨乃のお迎えにきていたよね?どうしてRinoの高校に?」
梨乃「…っ………」
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