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今日、ゆうちゃんと運動場にいた時に体育館のドア付近にいたアレクと視線が合った。
だけど、ゆうちゃんはいつものスーツ姿ではなくジャージを着ていた。
だからよほど気にかけて見ていないと遠目から確認できるとは思えないのだけど。
アレク「ユウは確かロスにいるはず。それなのになぜ日本に?しかも、あんなところに……いつの間にteacherに転身したの?」
ゆうちゃんがうちの学校へ足を踏み入れているのには事情がある。
だけど、それを説明するとなると他の人も巻き込む可能性がある。
それに、そこまで深くアレクに話す必要があるだろうか。
梨乃「事情があるの。それに関係ないでしょ。アレクに迷惑かかってるわけじゃないんだから。何度も言うけど、詮索しないで。私に構わないでくれない?」
そう言って突き放すような台詞を吐くと、アレクがスッと私の手を引き寄せて―――…
アレク「…関係あるよ……凄くある。だから知りたいんだ。」
即様、振り払おうとすれば握られた手首に更にチカラが入る。
アレク「…Rinoのこと……知りたい……だって僕は……」
その時、部屋のドアノブがガチャリと開く音がした――…
梨乃「…えっ……」
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