sweet pain

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彼とともに過ごす平日の夜――― 軽い食事を終えると、少しずつ彼は私の実家でのマイクとの会話について話し始めた。 梨乃「…え…じゃぁ、企業コラボってこと?」 祐「まぁ、そうだね。是非お願いしたいって…」 何を話していたのかと思えば、ゆうちゃんはマイクの会社に出資をするとか。 梨乃「それってゆうちゃんの会社にとってメリットあるの?もしかして……パパが無理矢理とかじゃないよね?」 昔の仲間のよしみでパパが(けしか)けたのではないかという疑念。 祐「いや、どんな仕事をしてるのかなって聞いたら面白そうだったから。ま、決め手は本社がニューヨークってところだね。」 梨乃「え?ニューヨーク?だってマイクの家ってロスじゃ…」 祐「それが企業先はニューヨークらしくてね。近々引っ越すらしいよ。あぁ、アレクの進学先がそっちらしくて…」 これは悪夢だろうか。 あの天敵アレクの進学先がニューヨークだなんて。 梨乃「…進学先って…?」 まさか、大学が一緒だなんてことはないとは思う。 だけど――… 祐「…詳しいことは聞いていない。でも、今度うちもニューヨークに本社を移すだろ?結構近いんだ。まぁ、知り合いは多い方がいいからね。」 確かに交友関係はあるにこしたことはない。 しかもマイクと知り合いならそのマイクを伝って新たなビジネスチャンスに巡り合うかもしれない。 そしてマイクもまた大泉グループと繋がりがあれば、仕事をやっていくにしても箔がつくというもの。 梨乃「そうなんだ。ゆうちゃん、さすがだね。ん、きっとマイクとならいい仕事ができると思う。頑張って。」 祐「ん……まぁ、頑張るためには、支えてくれる人が傍にいてくれなきゃいけないけどね。」 そう言って彼は私の手にそっと自身の手を重ねた。 祐「…頼りにしてるから……」
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