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朝練が始まる頃にはソノ痛みはだいぶ落ち着いていた。
河合が言うようにすぐにその薬は効いた。
効果は4~6時間。
次は昼食後に飲むのが良いだろうか。
恐る恐るドリブルをし、軽く走っていきレイアップ。
(……ぁ……大丈夫そう……良かったぁ……)
最初から、痛みを認めて彼に薬を貰っておけば良かったのかもしれない。
だけど、そうすることで彼にまた心配をかけてしまう。
それだけは――…
無事、朝練を終えた頃、河合が体育館の端から手招きをした。
早く、着替えて生徒会室へ行く必要がある。
だけど、借りのある河合をスルーすることはできない。
私は急いで河合の元へ━━━
河合「…大丈夫そうだな……ん、効いたか?」
梨乃「…はい……助かりました。気を遣っていただいてすみませんでした。」
河合「…当然だろ。ま、無理すんな。今日はちょっと控えて……あぁ、何なら俺が大泉に…」
梨乃「いえっ!大丈夫です。その……薬を飲んでなかったのはちょっと理由がありまして……」
河合「理由って?」
梨乃「…それは……その……今後に……いえ……何て言えば…」
説明しようにも内容が内容だけにどう説明して良いのか━━━
とその時だった。
着替え終わった麗華が私を呼んで━━━
麗華「先輩~!」
見ればそこにいたのは━━━…
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