Misunderstanding

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二限が終わり休憩時間――― 今日も相変わらずアレクの席には女子生徒がムラがっている。 転校してきてまだ間もないのに、もうひと月以上も経っているような雰囲気である。 そんな様子見を後目に私は廊下へ――― 事前にポケットに用意していたものがちゃんとあるかをそっと確認し、向かうは少し教室から離れたトイレ。 二限と三限の間の休み時間は少し長めの20分。 往復しても十分時間は足りそうだ。 トイレに着くと辺りを見回し、ドアを開ける。 やはり誰もいない――― 胸を撫でおろしながら個室へと入る。 昨日の今日……ということもあり、万が一のことを考えて今日はナプキンを使用している。 朝、出血が見られた。 でも、それはきっと一時的なもののはず。 蒸れる梅雨時はできれば、こんなものは装着していたくない。 そろそろ出血も止まったと思い、何も気に留めることなく、一連の作業を開始し始めると――― 梨乃「……えっ……」
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