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アレクが私を怒らせた瞬間―――
いつも一緒にいる彼のことを、いわゆる『ロリコン』扱い……更に犯罪者だと言い放ったのだ。
それからアレクが更に嫌いになった。
だけど帰国後、紆余曲折はあったが、晴れて彼の婚約者になった私。
アレクを見返した瞬間。
アレクの放った台詞がただの暴言だったということを証明したのだ。
これまでの悪戯の多々を謝りたかったのは事実かもしれない。
でも、百歩譲ってそれらは許せたとしても、彼のことをあんな風に言ったことは絶対に許すつもりはない。
そして今、互いに愛し合う私たちの愛が本物だと証明したいのだ。
今の関係はまだ男女の関係になったとは言い切れない。
そういった行為をもする『婚約者』という関係になれば、あの記憶も忘失できるのではないか。
そして、更に彼との関係が深まれば、彼の婚約者としてもっと自信を持てる。
彼を満足させてあげられていないという罪悪感のようなものを振り払えるとも思った。
そして、昨夜、覚悟を決めてソレを決行しようとしたのだが―――
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